研究科Ⅱ期「ちょっと発見してみた」

 

サボテンは音を吸収するか  高1:K

 

自分は人から見ればつまらないことにでも「熱中」しているのが気持ちいい。その時、頭の中でどういう力がどのように使われ、動いているかを想像してみたりする。これまで使ったことのない脳細胞が働いているような気がする。ただ、そうあるものではないが、はじめっから「自分たちの周りは分からないことだらけ。それを考えるのが人間なのだから」と思っていれば、失敗も正しい事実だと胸を張れる。

 

5の時の自分の研究科のテーマは「サボテンは音を吸収するか」だった。

       「生き物たちのエレガントな数学 」小6:K

はやしに「生き物たちのエレガントな数学」という本がある。

目次を見ていて、ぼくが育てているサボテンのことを考えてみようと思った。ぼくがサボテンを育て始めたきっかけは、テレビの「相棒」だった。捜査の場面で、図書館の資料室にたくさんのサボテンがあった。並べきれないくらいのサボテンが音を吸収してくれるのかなと思った。

ぼくの家はとにかく弟がうるさいので、自分の机の上にサボテンを置いてみようと思った。日中は日の当たる窓辺に置いて、2週間に一回水やりをした。4月にはピンクと白の小さい花が咲いた。音は測れないけれど、弟が静かになったような気がする。気のせいじゃなくてそう思う。

でもこの本には、サボテンが音を吸収することについては書かれていなかった。ちょっとがっかりだったけど、発見があった。サボテンを毎日見ていて、トゲがらせん状にきれいに並んでいることに気付いたことだ。大きくなってもきれいならせん状は崩れない。

本には「黄金角で葉序をつくるとフィボナッチ数列が表れ、植物は黄金角で回転しながら葉や花、芽を作っていると考えることができる」とあった。研究すれば、そういうことになるのだろうけれど、サボテンは分度器を持っているわけではないのに、どうしてなのかなと思う。本では、その答えは「まだわからないこと」となっていた。

 

あれから5年経った今も「サボテンが音を吸収するかどうか、分からない」という結果でいいと思っている。観察したから「分からない」ということが「分かった」のだと。

ところが、高校に音楽好きの仲間がいてその友人の部屋に遊びに行った時、「吸音材」というのが壁や床に貼ってあった。吸音材が貼れないような部屋の隅には、古いTシャツを丸めたような布が、デコボコの隅にぴったりはまるように詰めてあった。本格的だった。その時、そうかサボテンは硬いしトゲがあるし、吸音材にはならなかったのだと思った。ただ今なら、弟に騒がせておいて、サボテンを置く前と置いた後のデシベルを、スマホアプリで調べるという方法もあったなあと思う。

 

これからも林先生のところの本にあったような、『「フー」の方が涼しいのはなぜか』みたいな、日常を観察した問いを立てられるようになりたい。これは熱いラーメンを食べるとき「フーフー」するでしょ。手が冷たい時「ハーハー」するでしょ。みんなこれを研究したわけではないのに1・2歳の頃から自然にやっているのがいいなと思って。

 

自分が立てた問いの中で結構気に入っているもの。

・「退化:ぼくのくるぶし、もうすぐなくなりますか」

・「気になる」「気が気でない」などの「気」と「空気」の「気」は同じものか。

・砂には砂鉄が入っているのに、砂が錆の色にならないのはなぜか。