入試の主流は総合選抜(旧AO入試)・学校推薦型選抜へ

 

富田勝 慶応義塾大学名誉教授 鶴岡サイエンスパーク代表理事

202375日 東洋経済Educationより引用

 

今後、AIの普及により、貴重な10代の成長期を、過度な受験戦争とその準備に費やすことがいかにもったいないかということに、皆気づくと思います。総合選抜型の経験者の数が増え、彼らが教育現場で校長先生になったり教育長になったりしていくので、必ず変わります。

 

自分の好きなものや得意なものは何か。自分の人生をどう考えているか。それを前提とした大学で何をやりたいか、学びたいか。そうしたストリーを語れることが、今後はさらに入試で問われるようになり、その準備をすることは、その生徒の人生においてとても貴重な時間となるでしょう。

一斉授業で教科書を勉強することも必要ですが、正解のない時代に、子どもにとって最も重要なのは、何がやりたいかを考えること、好きなことは中途半端にせず飽きるまでやることだと思います。

ちなみに私は中1の時、トランプゲームのポーカーを5千回やってレポート提出をしたところ、先生がとてもおもしろがってくれて職員室でも話題になりました。どんなマニアックなことでも徹底的に深堀りすると感動してくれる人がいるというこの原体験が、私の研究人生につながっています。

 

親ごさんや先生方には、子どもたちが自分のやりたいことや好きなことを見つけて、深掘りできるようなサポートをしていただけたらと思います。大人から見てくだらないと思うことでも、それがその子の人間的魅力の一端なのかもしれません。

 

・国立大学協会は、大学入学者選抜改革の一つに、総合選抜型や学校推薦型選抜の比率を30%程度にするという目標を掲げている。   高校教育レポート2025219より

 

・国公立大学:総合型選抜と学校推薦型選抜の合計は24.3

・私立大学:総合型選抜と学校推薦型選抜の合計が約60% 

Business Journal 2024年度より