「お応えします・3」

    自分の科学的な感覚で、答えをみつける

 

「自分の科学的な感覚で答えをみつける」とは

小・中・高・大学の入試の面接や、志望理由書、プレゼンテーションを視野に入れた「社会学」や「新聞学習」では、生徒たちは、他の人に自分の考えを伝え相手からも受け取るという授受を繰り返すなかで、自分を超えていきます。時には「そうだな、それしかないな」というところまで思考をじっくり下ろしてゆくことで、納得を得ることもあるようです。

 

そればかりか、その思考の橋を次に渡すことで、突然浮き上がってくるインスピレーションを掬い上げたりもしてゆきます。その過程で起こる葛藤が、自分自身でものを考える力を育てます。

 

『科学の学び方・教え方』板倉聖宣に、優等生ほどできない問題≪雨粒の落ちる速さ≫があります。

   雨粒にはいろいろあります。いわゆるどしゃぶりの時の雨粒の大きさは直径23ミリメートルほどありますが、霧雨の時の雨粒の大きさは直径0.15ミリメートルほどしかありません。大粒の雨は霧雨とくらべて、直径では十倍以上、体積や重さでは実に千倍以上もちがうのです。この雨粒が地上に降ってくる時の速さは、大粒の雨と霧雨ではどちらが速いと思いますか。

 

誰もが、雨が降るところは何度も見ていますし、突然の雨にぬれながら走って家に帰った経験から学んできてよいはずだともいえるものですが。7割の方は、この問題を自分の経験で判断するよりも、学校で教わったことを基にして考えようとします.

 

少し古い記事になりますが、『我が社はまず、「正解」を探すクセのある人は採らないように踏ん張っています。本当に自分の頭で、自分の腹で、あるいは自分の感覚でもいいんだけど、とにかく自分で答えを見つけることができるかどうか。常識的にはこうだけど、今の我が社は違うんじゃないだろうかと疑うことができるか』と、eAの南場氏は就活生にそのように語っているそうです。 

 

「なぜ」が「なぜ」を呼び起こし、一つの予想が、さらに新しいもう一つの予想を呼び起こすというようにして、これまで想像もしなかった新しい視野を開く思考法を、育てあっていきたいと考えています。