林先生のこと 高2  良

 

林先生は「まず、私たち大人の方が柔軟性を身に付けないとね。そうすることが、みなさんの途を拓くのよ」っていうような人。

 

それを、自分自身のことで説明してみると、とりあえずその辺に放っておいたら、ホコリのように溜まってしまっていたようなものを、どうとらえ、どう考えるかということみたいだ。

 

ぼくは学校で「周りが見えない」と言われることがある。それはぼくの「狭さ」かもしれないけれど、林先生が言うように「発掘」しようとすると、それは「深さ」になる。例えば、先日のことだ。ぼくは物事をすぐにうのみにはしない。えっ、本当かなあって思う。学校の進路の時間に「君たちは、人類が数百年かかって得てきたものを、わずか数年のうちに身に付けているんだよ。それは、幸せなことであるし、その遺産をしっかり学ばないともったいない」と、まあこんな話をしてくれた。

 

確かにね。そうなんだけど、人類の歴史の中で、社会や経済や文化がどれだけ進んだものになったとしても、短い時間で学べたとしても、その遺産や短縮された時間を、こうして戦争に使ってしまうなら、それは本当にもったいないと、ぼくはそっちのもったいなさを思う。