驚きと発想の自由さ

 

         何でだろう 先生は才能だって言うけど  小6:R

 

なんでだろう。

なんでぼくはこうなんだろう。

忘れ物ばっかりだ。

宿題、鉛筆、お便り、ノート。

はやし先生は言うけど。『でも、あなたのいたずらは才能よ』って。

 

最近やったいたずらは、何人もの友だちのフードをひっくり返したり、戻したりしたこと。友だちは、「またかあ~」って顔する。

黒板一面に、友だちの名前が入った顔の絵を描いた。先生が入ってくるギリギリ1分位前までにあわてて消す。そのあわてぶりが面白いって友だちが笑う。

トイレットペーパーのいたずらもある。

トイレに入ったら、トイレットペーパーが3つ置いてあった。そのトイレットペーパー3つとホルダーに残っていたトイレットペーパーを外して、それもかくした。トイレに入った人が、困った顔して出てくるのが面白い。帰りの会の時、先生が『トイレットペーパーが、トイレの棚の上の方にかくしてありました』って言った。たぶん先生に『トイレットペーパーがありません』って誰かが言ったのかなと思った。ぼくは急いで下を向いて、ちょっと笑った。

他には、学年中の人のゲタ箱の靴の場所を、一つづつずらしたりもした。みんなが「アレッ?」って顔するのが面白い。

まだある。

掃除のときに、机の並び順を変えておくこと。たいてい気づかずに座るから、それが楽しい。

友だちと一緒にするいたずらもある。

みんなで、自分の漢字50問テストの名前を消して、紙飛行機にしてとばしたり、友だちの下敷きを教室の窓の枠に立てかけて、誰のが落ちるか落ちないか当てっこしたり。

 

はやし先生は、何か「発見」があったら天才だっていうけど。何かあるかなあ。

そうだ。

取ろうとしたわけではないけれど、カタツムリをひっぱたら、殻がバリバリって取れた。ナメクジみたいなのが出てくるかと思ったら、背中のところにでかいコブがあった。

友だちと万歩計を投げ合ったこともある。1回投げるごとに30歩増えた。回っている洗濯機の上にも乗せてみた。1回の振動で2歩増えた。

スプーンを見てたら、へこんだ面で、ぼくの顔が逆さに見えた。ふくらんだ面でやったら、そのままだった。

ご飯の時、お腹がすいていなかった。だから、一口分のご飯を一粒ずつ数えながら食べたら、40粒あった。

生まれたばかりの赤ちゃんが、おっぱいもらってうれしい時、ッフ、ハッフとか、アォーとか言う。ぼくはよく笑う。ハハハ、ハッハッハ、へへへが多いけれど、友だちのお母さんでホホホと笑う人がいるし、ヒヒヒと笑う人もいた。友だちと笑いのまねごっこをやっている時、笑い声はみんな「は行」だって思った。「おれたちスゲ!」って思った。赤ちゃんは生まれたばかりなのに知っていて、赤ちゃんがすごいのか、それが自然なら、人間がすごいのかと思った。

 

はやし先生は、『それは本当にすごいねえ。発見って普段の生活の中から始まるのね』って、ビックリしてくれた。

                                         

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